工具にはいろいろなブランドがあり
同じ10mmのコンビネーションレンチでも
値段が違う場合が多いです。
たとえば、大手カー用品店で販売しているコンビネーションレンチは
384円ですが100円均一で販売している工具は100円から300円までの工具があります。
ただ、筆者は鉄工所や大手建機メーカーに勤めていたこともあり
そういう工場で色々な工具を毎日使用していたのです。
ハッキリ言えば工具に関しては
プロの整備士と何ら変わりはありません。
そんな筆者が、KTCというブランドとカー用品店で販売している工具を
比較していきます。
KTCとは?
KTCは京都機械工具株式会社のことであり
「KYOTO TOOL Co., Ltd」を略した文字列です。
KTC(京都機械工具株式会社)は京都府久世郡久御山町に本社がある
工具メーカーの一つなのです。
1950年から操業を開始している京都機械工具(KTC)は
製品の品質の高さは評価が高い。
また、ブランド工具の中では有名なほうであり
値段も思ったほど高くないのはありがたいと言えます。
送料&税込みで「949円」でした。
KTCにはいろいろな工具が販売されていますが
今回は筆者が買ったコンビネーションレンチと
大手カー用品店で買ったコンビネーションレンチを比較していきます。
KTCとカー用品店のコンビネーションレンチの違い
KTCと大手カー用品店で買った工具は
見た目からして全く違いますね。
KTCとカー用品店で買った工具を比較すると
カー用品店で買ったほうは雑ながします。
見ただけでも頼りなさそうな感じがして
ナットやネジの頭を壊してしまいそうです。
ちなみに、ナットやネジの頭を壊すことを
「なめる」と言います。
次は、使いやすさや片口の深さなどや厚みの違いなども
比較していきます。
使いやすさ&持ちやすさ
KTCの場合は手で持つ部分に
少しくぼみがあり持ちやすい感じがします。
実際に盛った感じは、親指の腹が
くぼみ部分にあたるので、力を入れやすく持ちやすいです。
しかし、大手カー用品店で買った工具のほうは
平べったい感じで持ちやすさは重視されていないかもしれませんね。
大手カー用品店で買った工具は
持ちにくくはないのですが、力が入りにくいかもしれません。
ネジを回すときのしっかり感
KTCと大手カー用品店で買った工具の片口の深さを比較してみると
大手カー用品店で買った工具のほうは浅い感じです。
なので、しっかりとナットやネジをホールドしていない感じなので
ネジを「なめる」可能性が高いです。
また、大手カー用品店で買った工具のスパナ部分を
実際にネジを緩める感じで使用すると少し隙間があるように思えます。
また、ネジを置くまでホールドできていないので
使用前から、嫌な予感しかしませんね(苦笑)
コンビネーションレンチなので片方はスパナで
片方はメガネレンチのようになっているのですが
メガネレンチのような形状のほうはしっかりとホールドしている感じがしました。
楽天市場で買ったKTCのコンビネーションレンチは
片口の深さが広いためネジをしっかりとホールドできています。
ある程度の厚みがあるため
ネジを「なめる」可能性が低いです。
メガネレンチの形状をしたほうでネジを緩める感じで
使用してみるふりをしましたがある程度の厚みがあるので
KTCのほうはネジの頭を「なめる」可能性が低いような気がしますね。
なめる可能性があるので開口部が深いタイプのほうが安心ですね。
厚みの違い
大手カー用品店で買った工具の厚みは
KTCの工具よりも薄い感じがします。
実際に手に取って厚みを確認しても
明らかにKTCのほうが厚みがあるのです。
厚みがあるということはネジを締めつけるときに
頭を「なめる」可能性が極めて低いと言えます。
工具自体の耐久性は、どちらも高いかもしれませんが
ネジの頭を「なめる」可能性がある薄いタイプの工具は
重要な作業をするときは、使わないほうが無難かもしれません。
作りこみの違い
大手カー用品店で買った工具はKTCと比べて
それほど値段は高くありません。
筆者が買ったKTCのコンビネーションレンチは
669円に送料が280円でしたので
思ったほど高くはないと言えるでしょう。
作りこみ比較しても、大手カー用品店で買った工具は
雑な感じがしますね。
たとえば、スパナの部分を見ても
KTCは表面を鏡面仕上げまでしています。
しかし、大手カー用品店で買った工具は
ペーパーを使用しただけで鏡面仕上げまでしていない感じがします。
それは、見ただけでも明らかにわかるレベルですね。
ブランド工具のメリットとデメリット
筆者は車いじりに慣れ始めた頃から
ブランド工具に興味を持ち始めました。
初めて、ブランド工具の名前を覚えたのが
「スナップオン」と言うメーカーですね。
楽天市場で見ると同じ10mmのコンビネーションレンチでも
5千円以上しますから、工具と言ってもスナップオンは
高級品のメーカーと言っても過言ではないでしょう。
車をいじらない人でも、部屋に飾るために買うという人も
過去にいたみたいですね。
筆者は、たとえ高級品の工具でも
実際に使用しますけどね(笑)
次は、ブランド工具のメリットやデメリットについて
お伝えをしていきます。
ブランド工具のメリット
「工具なんて、どれも同じだよ」と思っている人は
多分いないと思います(苦笑)
ブランド工具のメリットは
以下のような感じですね。
- 耐久性が高い
- ボルトやナットのクリアランスが狭い
- ナットやボルトの頭をなめにくい
- 持ちやすく使いやすい
- 見た目が美しい
それでは、一つ一つ紹介をしていくことにしましょう。
1,耐久性が高い
まず、ブランド工具は素材にこだわって開発されているので
折れたりスパナの口が使っていくうちに広がるなんてことはないでしょうね。
ボルトの頭をなめないようにするためにも
工具だけはお金をかけるという人もサンデーメカニックには存在しています。
激安工具だけで足回りや制動装置をいじるというのは
筆者は考えただけでもゾッとしますよ。
激安工具の場合は、使用年数が長くなってくると
スパナ部分の口が広がっていき使用できなくなるのです。
筆者は昔に激安工具ばかり買い集めていたこともあったのですが
長く使用した激安スパナ類は、数年で買い替えたこともあります。
まあ、ナンバープレートのボルトや
命にかかわらないパーツ交換なら激安工具でも良いですけどね。
2,ボルトやナットのクリアランスが狭い
ブランド工具のメリットは先ほども説明した通り
ネジを緩めようとしたときのネジとスパナのクリアランスが
とても狭いので、しっかりとネジを緩めたり締め付けたりできます。
激安工具とブランド工具の違いはナットに対して
クリアランスの違いにあります。
激安工具の場合は、ナットとのクリアランスが広くて
ガタガタな場合が多いです。
しかも、締め付けようとしているそばから
ナットなどの頭を「なめる」感じになることもありますね。
ブランド工具の場合はネットとスパナの口はピチッと合うので
ナットやボルトの頭などを「なめる」可能性が低いのです。
つまり、ブランド工具はネジの切込みに対して
しっかりと入り込んだ形になるのでガタが無く
なめにくいのです。
3,持ちやすく使いやすい
ブランド工具は使いやすさと持ちやすさにこだわり
開発されているケースが多いです。
その場しのぎの激安工具とは違い
作業しやすさを追求しています。
たとえば、今回買ったKTCのコンビネーションレンチは
中心がくぼんだ形になっています。
これは、工具を持ったときの親指の位置を計算して
開発されたものと考えられます。
4,見た目が美しい
KTCに関しては見た目は
言うほどこだわりがなく使いやすさと
ネットをなめないように作られています。
スナップオンなどは鏡面仕上げがされているので
部屋に飾っておいても美しい美術品になりますね(笑)
KTCも公式サイトを見ると外見が美しい工具もあるので
一つ買って部屋に飾っておきたいものですね。
ただ、筆者は高級工具でも実際の作業に使用するので
外見が美しくても関係はないですけどね。
ブランド工具のデメリット
ブランド工具にもデメリットがありますが
筆者が思いつくそのほとんどが、お金に関することばかりですね。
ブランド工具のデメリットについては
以下のような感じですね。
- 値段が高い
- 使い分けをしないと高くつく
- 使用するのがもったいなく感じる
ブランド工具のデメリットを
一つ一つお伝えしていきます。
1,値段が高い
ブランド工具は、どのメーカーのものでも
値段が高いのが特徴です。
激安工具の場合は100円からありますが
ブランド工具の場合は500円以上から販売されていたりしますね。
セット物の場合は1万円以上することが多いので
初めて車いじりをやろうと考える人にとっては
ブランド工具は敷居が高く感じるかもしれません。
2,使い分けをしないと高くつく
サンデーメカニックの場合は、全てブランド工具にしても良いですが
それでは、お金がいくらあっても足りませんよね。
筆者のような貧乏人の場合は
命にかかわる部分はブランド工具です。
でも、命にかかわる部分以外の作業は
激安工具でも十分だと考えています。
たとえば、10mmのコンビネーションレンチは
命にかかわる部分で使用することはほとんどないので
激安工具でも十分なのです。
しかし、筆者のようにすべてブランド工具にしたいという人は
少しずつブランド工具を買いそろえると良いかもしれませんね。
3,使用するのがもったいなく感じる
スナップオンなどの工具は最低でも5,000円からなので
使うのがもったいない感じがするかもしれません。
筆者は考え方が逆で、工具として開発されたなら
使わないといけない気がします。
確かに、外見が美しく部屋に飾っておくために開発された工具なら
もったいなく感じるかもしれません。
しかし、使う前提で開発された工具は
使わないと逆にもったいないですよ。
失敗しない工具の選び方
ブランド工具や激安工具を選ぶときに一番大切なのが
あなたの作業内容をしっかりと把握しておくことです。
見た目のイメージで選ぶのも良いのですが
使う頻度の高いのかどうかについてもよく考えることが重要ですね。
たとえば、バンパーに穴あけ加工をするという場合は
その時だけしか使用しないので電動ドリルなどは
レンタル工具でも十分だと言えます。
ほかにも「ラチェットセット」として販売されているケースもありますが
使う頻度の高いサイズがセットで入っているかも確認しましょう。
車いじりでよく使用するのが「10mm」「12mm」くらいで
足回りなどは「17mm」なども使用する可能性もあるでしょう。
ラチェットセットの場合は、20mmくらいまであったほうが
色々な作業で使用できますね。
ブランドだけに惑わされないで
工具に使用されている材質や品質をみて選ぶと良いかもしれません。
筆者が工具を選ぶ場合は激安工具でも
品質にこだわって選びます。
スパナの場合は開口部分がどれだけ広いのかや
厚みはどれくらいあるのかなどもチェックします。
ホームセンターで見かけるコンビネーションレンチは
単体でフックに引っかけられていることが多いです。
なので、厚みや開口部分をチェックすることもできますよ。
激安工具でも開口部分が広ければ
買っても良いかもしれませんね。
まとめ
激安工具とブランド工具は作業する場面で
使い分ける必要があります。
全てブランド工具でそろえようと考えると
高くつくので、命にかかわる部分はブランド工具で
特に命にかかわる部分ではないなら激安工具でも良いでしょう。
たとえば、サスペンションを交換する作業で
激安工具でも問題なく作業完了できますが安心できません。
危険予知として、ボルトの頭をなめる可能性がありますし
後戻りできない状況に陥る可能性もあります。
なので、重要な部分の作業に対しては
ブランド工具を使用したほうが良いのです。